ハリーペットクリニック
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Penn HIPについて
犬の股関節形成不全は、犬によく見られる遺伝性の整形外科的な疾患です。股関節形成不全は実際には全ての犬種に認められますが、大型犬、超大型犬で特に問題になります。この疾患は股関節の痛みや違和感を感じ、運動能力を低下させます。重症になると歩行困難になり手術が必要になる場合もあるので、早期の発見が非常に重要です。
PennHIPとは、犬の股関節形成不全を評価する科学的な方法の事で、生後4ヶ月の症状のないわんちゃんでも、リスクを持っているかの診断が可能です。
早期にリスクがあるかどうかが分かれば。適切な飼育を行うことができます。適切な飼育管理によってリスクを持ったわんちゃんの発症を予防する事も可能で、発症しても軽症に抑えることができるのです。

PennHIPは、1983年にペンシルバニア大学獣医学科のDr.ゲイル・スミスが研究を始め、股関節形成不全を早期に診断する新しい科学的な方法を開発しました。この研究により16週齢という幼犬(他と比べてたいへん早い時期)で評価できる診断法が確立されました。PennHIPdistraction view(伸延法)というレントゲン写真では関節のゆるみが大きくはっきりと写し出す事が可能になりました。

Penn HIP法による検査で、股関節の緩みの程度がわかり、将来的に変性性関節症(加齢とともに関節に痛みを伴う疾患)を発症するかの予測ができます。(もうひとつの代表的な評価法であるOFAは関節の変性の診断は有効ですが、関節の緩みの診断は無効です。)犬の股関節のゆるみ度合いを正確に測るためには、レントゲン撮影の手順の中で特別なポジショニングが必要で、医師の技術が必要になります。
PennHIP法でレントゲン撮影を行うためには、患者自身と股関節周囲の筋組織が完全に弛緩していることが重要です。犬に苦痛を与えず、また安全を確保するために、この撮影法では深い鎮静もしくは全身麻酔が必要になります。そのために認定医制度が必要なのです。

一般にはこの撮影の間に3種類のレントゲン写真が作成されます。最終的にこの写真をペンシルバニア大学への郵送して診断をしてもらいます。Penn HIP法により正確かつ早期に股関節が完全であるという評価が得られることは、非常に重要なことです。また鑑定により、変性性関節炎の発現を最小限にするためのライフスタイルも計画できます。

 Penn HIPレントゲン写真例
Penn HIPのホームページはこちらから
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