ハリーペットクリニック【千葉市稲毛区の動物病院・ペットクリニック】

トイレ以外にオシッコをしてしまうトラブルは、「トイレに排泄できない」と「スプレー行動（マーキング）」があります。

猫はきれい好きなので、トイレが汚れている、小さい、場所が変わった、トイレの中の材質、不安やストレスで、トイレ以外でオシッコをしてしまう場合があります。不安を取り除き、きれいで安心できるトイレにすることが大切です。
また、病気が原因で排尿障害の場合があります。よく観察してあげてください。

「スプレー行動」とは、なわばりを示すためのニオイつけの行動（マーキング）です。立ったまま少量のオシッコを壁やカーテンなどして匂いをつけます。これは避妊・去勢手術でほとんどなくなります。去勢をしてもマーキングをする子がいますが、特有の臭い尿はなくなります。
避妊・去勢手術をしても、急激な環境の変化や情緒的に不安を感じたときにスプレーが起こることがあります。スプレー行動を抑えるには、原因となっている不安を取り除くことが解決策ですが、フェロモン製剤を使用して、落ち着かせる方法もありますので、ご相談して下さい。

トイレ以外の排泄やスプレー行動で汚れたところはすぐ掃除して、くり返しがないようにすることが大切です。

爪とぎは猫の習性（古い爪をはがす・においをつけてマーキングする・体を伸ばす運動）なので、完全にやめさせることはできません。しかし、爪とぎで柱や家具を傷つけたくありません。そのためには、爪とぎ場所をつくることと、家具などを爪とぎしにくくすることです。

市販されている爪とぎ具で、爪をといでくれないという話をよく聞きます。ねこちゃんによって、好きなタイプ（素材、形）が違い、置く場所、置く位置などによっても、好き嫌いがあります。といでいる時にガタガタしないことは大切のようです。どんなものが好きなのか、よく観察して、気持ちよいとぎ場所を作ってあげましょう。

爪とぎをされたくない場所には、猫の爪が立たないように保護をします。また、猫が嫌いな匂いのスプレーもあります。どうしても、いろいろなところで爪とぎをしてしまうなどは、当院にご相談下さい。

咬みついたり、ひっかくなどの攻撃行動は、猫にとっては本能的な行動です。その行動の理由を知って、対処しましょう。

「ひとりっこ」で育った猫によく見られます。咬んでも痛いと解りません。愛情表現の1つなのですが、咬まれたら、「イタイ！」と大きな声を出すなどして、よくない事であることを知らせましょう。

気持ちよさそうに撫でられていた愛猫が、突然、咬みつくことはあります。この場合はしつこく撫ですぎたことが原因です。「もうやめて」というサインです。物足りないくらいでやめておくことです。また、体のどこかに痛みを感じるところがあって攻撃することもあります。病気のサインかもしれないので、よく観察しましょう。

興奮状態にある猫のそばで動いたりすると、突然飛びかかり、ひっかいたり咬んだりすることがあります。窓越しに外の猫の姿を見たなど、何かの刺激によって猫が興奮しているときに、たまたまそばにいる第三者に攻撃を向ける行動は猫によくあります。興奮している猫には近寄らないことが賢明です。
また、物陰から飛んできて、足や手にじゃれついてくることがあります。これは、捕食性攻撃行動です。遊びの時間が少なく、退屈していることが原因なので、狩猟本能を満たすような遊びの時間をたっぷり作ってください。

人が大ケガをするような激しい行動がある場合は、当院に相談して下さい。

タオルやセーターなど繊維製品を吸ったり食べたりする行動は、猫でよく見られます。繊維製品などに吸いつくのは、「お乳を吸う」衝動を満たすための行動とも言われ、離乳の時期が早すぎた猫に多く見られると言われています。繊維製品のほかに、ビニール、プラスチックなどを食べる猫もいます。精神的な不安や退屈しのぎ、寄生虫症、消化酵素の不足、鉄欠乏などの栄養障害、食事量の不足などが考えられます。
便秘や消化不良の原因になったり、腸の閉塞などを起こしたりする危険もあるので、注意が必要です。これらをやめさせるためには、食べる可能性のある繊維製品などを届かないところに片づけてしまうのが、最良の方法です。スプレーなどで、猫が嫌がるニオイをつけるのも効果があります。また、退屈しのぎで行うこともあるので、猫との遊ぶ時間も増やしてあげましょう。